日々高齢者や障がいを持った人たちのサポートをする仕事、介護職。その裏では多大な身体的負担を抱えているのも現実です。この仕事のハードな面を理解し、働く人たちの健康を守る視点が必要です。

食事、入浴、排泄、更衣、移動など、あらゆる介助動作で利用者の身体を支え続けるため、想像以上の体力を消耗します。

食事介助では、利用者の姿勢を保ちながら一口ずつ食べ物を運び、誤嚥を防ぐためにも細心の注意が必要です。入浴介助は濡れた床での作業に加え、冬場の温度差も負担となります。排泄介助はプライバシーへの配慮も必要で、身体的にも精神的にも負担が大きいです。更衣介助は利用者の身体状況に合わせた無理のない姿勢でのサポートが求められ、関節の動きや痛みに配慮が必要です。移動介助では車椅子への移乗や歩行介助で利用者の体重を支えるため、腰痛などのリスクも伴います。

このように、常に身体を動かし続ける介護職は、腰痛、肩こり、膝の痛みなどに悩まされることが少なくありません。

これらの身体的負担を軽減するためには、以下の点が重要です。まず、適切な姿勢を意識し、腰を曲げすぎないこと、介助器具を正しく使うことが大切です。こまめな休憩も重要で、短時間でも身体を休ませる時間を確保する必要があります。また、業務前後や休憩時間にはストレッチや軽い運動で筋肉の緊張を和らげ、柔軟性を高めることが効果的です。さらに、自分に合った高さのベッドや車椅子など、適切な道具を使うことで身体への負担を軽減できます。

介護は人の人生に深く関わる仕事だからこそ、自身の身体を大切に、長く働き続けられるよう工夫することが重要です。無理なく、自分の身体と向き合いながら仕事に取り組むことが大切です。